稜線の風の如く・犬塚勉展 [絵の周辺と展覧会]
12日の日曜日、何気なくテレビをつけたら気持ちの良い夏山の風景が飛び込んできた。遠くの山稜、ゴツゴツと尖った石のころがる目の前の山道、どれもが明るい夏の日差しを受けて、乾いた輝きを放っている。
その「写真」の素直さを何となく見ていたら、番組の解説者が“小さな石のひとつひとつを実にリアルに描いている”と言うではないか。
えっ!?写真じゃない?じゃぁ、絵なの?絵だとしたら、このリアリズムは何なのだ!と、瞳孔は一気に開き、体の向きを変えてしっかりと見はじめた。絵は犬塚勉の『縦走路』、もちろん慌てて録画を始め、それからはしっかりと見た。番組はNHK日曜美術館。
ともかく、これは実物を見なければなるまい、と今日、奥多摩へ向かった。