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春の彩り。逗子、久木の桜 [水彩画とスケッチ]

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七月四日、見上げる空は冷たい灰色。
海からの風には、まだ夏の気配はまったく無く、
ポロシャツと素肌の間を冷たい風が吹き抜ける。
それでも夏は近い、先週末には逗子の海開きもあった。

そんな季節になったのに依然として桜を描いている。
いったいいつまで続くのやら?


逗子から鎌倉の二階堂に抜ける道を走っていると、
右手に小高い丘の連なりが見える。
この界隈の風景には、東京暮らしの時代も親しみを覚えていた。
何気ない山や丘、それと空をいつも感じていられる、
こんな所に住むのも良いかもしれない、と漠然と思っていた頃だ。

この小さな丘も、
桜の散った後、新緑の一瞬の輝きを見せたあとは、
ごく平凡な夏の山の姿になる。
この地域には、こんな名もない、
いや本当はちゃんとした名前があるのかもしれないが、
ともかく小高い丘のような山のような起伏が続く。
地層が褶曲してできたとされる三浦半島の特徴的な地形だろう。

実は、この丘の向こうには池子の米軍施設がある。
逗子市は区域の一部の返還(今はまだ共同使用の実現)から、
最終的には全面返還を目指しているとのことだが、
横須賀に基地がある限り、ずっと続くのかもしれない。

それはともかくとして、
桜は、その大地の凸凹のあちらこちらに、
この季節だけの彩りの笑みを加える。
柔らかな「春の祭典」だ。

『春の彩り・山の桜』
F8(46×37.5cm)ホワイトワトソン・水彩

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