たまには上も見よう、と桜の木。 [水彩画とスケッチ]
木の根っこから少し上を向いてみた、場所は近所の公園。
台風が過ぎても大気中の湿気はまだたっぷり、
なんのことはない、まだ夏の延長だ。
もちろん、空の色は八月とは違うけれど。
ともかく、木の周りをぐるっとまわってポイントを見つける、
当然、木陰を選んで。
何匹かの飢えた蚊に栄養補給をしながら、
普通の鉛筆画を一枚、それとカラーペンで二枚、
なんとか三枚をスケッチ、ここで暑さと痒さの限界。
使ったペンはTOMBOのプレイカラー2、色はアッシュブラウン。
水に溶けるので面白く使える。
サイトを見たら“女子中高生に人気のプレイカラー2”とあった、複雑。
桜 : 東京・目黒・菅刈公園
A4(29.7×21cm)画用紙
犬塚勉展を見る。 [絵の周辺と展覧会]
9月15日、『犬塚勉展 ー純粋なる静寂ー』を見る。
一昨年の夏、テレビでその絵を見たときの衝撃は鮮烈だった。
(NHK ・ 日曜美術館『私は自然になりたい 画家・犬塚勉』)
その放送から日を空けず、奥多摩へ向かってから二年が過ぎ、
今度は東京でまた会えることになった。
タグ:犬塚勉
再び、犬塚勉展。 [絵の周辺と展覧会]
今日が最終日の「犬塚勉展」を、もういちど見てきた。
自然を克明に描いた晩年、そこに至る「変遷」の時代に、
犬塚が自然をどんなふうに捉えていたか?
そのあたりが気になって。
『多摩丘陵(冬)』、『多摩丘陵(春)』、『路の向こう』、
『夕暮れの坂道』、『蛍の棲』などなどの絵たち。(タイトルもいいなぁ)
それらは、たとえば『ひぐらしの鳴く』*あたりとは画風はまったく違うけれど、
目の前の自然や風景に向き合う姿勢に通じるものも見え、
その素直さには共感を覚える。
(*『ひぐらしの鳴く』は上のチケットに使われている作品)
自然の強さ、静けさ、奥深さを感じながら、
それがどこから湧き出てくるのか、
そんなことを一生懸命に掴み取ろうとする姿、
その一端が少し見えてきたように思う。
やはり、出かけて良かった。
*
いろはさんも、今日、ご覧になったようです。
ひょっとしたら接近遭遇していたかもしれません。
堂々と歳をとる。 [水彩画とスケッチ]
かつて、西郷従道(西郷隆盛の弟)の邸宅があった目黒区の菅刈公園。
園内には区内で最大といわれるイチョウの樹や、
西郷ゆかりの九州から移植されたクスノキ、黒松などがある。
絵は、その黒松と隣り合って佇む大木。
「菅刈公園の樹木」と書かれた案内板には、
イチョウ、クスノキ、黒松などの説明はあるが、
この木については触れられていない。
大きく力強く、素人目には古老だけが身にまとうような風格も感じるが、
案内板に書くべき由緒もさほど無いのかもしれない。
まぁ、そんな説明が無くても、
骨太の頑丈そうな姿形は、なかなか魅力的だ。
老木:東京・目黒・菅刈公園
四切(37×27.5cm) クラシコ・ファブリアーノ