嵐のあと。 [水彩画とスケッチ]
代々木公園の中央広場、
そのほぼ真ん中に大きなケヤキが目印のように佇んでいる。
暑い季節には恰好な日陰をつくり、
今日のような秋晴れの日には気持ちのよい葉音を奏でる。
そして葉を落とす頃、あたりの明るさは増していく。
そんなケヤキのうちの一本が15号台風の大風で倒れた。(9月21日)
下書きのスケッチを描いたのは10月の1日、
一週間後にもういちど訪れたときは、
地上50cmくらいのところでばっさりと切られ、
そこから上は跡形もなく片付けられていた。
まぁ、倒れたままではどうしようもないし。
このケヤキのまわりに大きな木はない。
きっと広場でぐるぐると回り、とんでもないエネルギーになった風を
一身に受けてしまったのだろう。
耐えきれずに倒れた瞬間、どんな音をたてていたのか、
“ こんな格好、描かないでよ ” と聞こえてきそうではあるが。
*
この倒木の存在を知ったのは、9月28日のカズノコさんのブログ。
とんでもないことになっている!と慌てて公園へ、という次第。
嵐のあと・代々木公園
F8(46×38cm) ワトソン・水彩