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世田谷、豪徳寺の山門。 [水彩画とスケッチ]

20090518_gotokuji.jpg

 世田谷、豪徳寺の山門をスケッチをしたのは5月の9日、初夏の日差しの強さに閉口しながら、それでもじっくりと落着いて1時間と少し、下書きを描いた。その後サボっていたため、十日も経ってやっと着彩が済んだ。

 ほんとうは真正面から描きたかったけれど、そこは車道のど真ん中。時おりクルマの通る場所にイーゼルを立てっぱなしにするわけにもいかず、道路脇の縁石に腰掛けて描く。まぁ、この位置からだと、大きな屋根の立体感も掴みやすいから、良しとする。

 普段は立ったまま描くことが多いので、座って描くポジションは勝手が少し違う。座ること自体は楽だけれど、意外に描く腕が疲れる。スケッチブックの位置を下げれば解決するが、そうするとこんどは、紙と対象物の目線の移動が大きくなり煩わしい。
 もう少し下がった方が楽だったかな?でも、街路樹の葉が邪魔になる、、、。対象との実際的な距離、このベストポイントを捕まえるのはなかなか難しい。

 豪徳寺は井伊直弼の墓があること、それから招き猫の発祥の地としても知られている。
 描いているあいだ、門の向こうから招き猫が出てくるかと期待したけれど、もちろんそんな偶然は起こらない。ゴールデンウィークも終わった土曜日、お寺もちょっと休憩気分の静かな昼下がりだった。

2009年5月9日・豪徳寺山門(東京・世田谷)
F6(39.5×30.5cm)コットマン
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のり

お!!と驚きの第一印象です。
e-g-gさんのページが開いた瞬間、感動が訪れます。
井伊のお殿様、落ち着いた環境の中、静かに過ごしておられるといいですね。
by のり (2009-05-18 18:31) 

Krause

いつもながらすばらしい!
by Krause (2009-05-18 19:34) 

masa

いつも立ったまま描く!?にびっくりしてしまいました〜
今までも てっきり腰据えて描いているのかと。。。
腰据えているからか門構えもどっしりしているような^^
そんな印象もありますね〜
屋根の色がリアルです!!


by masa (2009-05-18 23:48) 

HEIJI

屋根の曲線がいいですねえ。お寺や神社の建築物の様式には何か魅かれるものがありますねー。
なんとなく空間が感じられます〜。

by HEIJI (2009-05-18 23:55) 

akipon

車で近くを通ったことはあるのですが、まだ中に
入ったことがありません。
イラストで見ると瓦屋根が大きいんですね。敷地内の
様子を想像します。
オートバイで排気音をたたて行くより、自転車で
静かに訪れるのが似合う場所でしょうか。
by akipon (2009-05-19 00:08) 

よしあき・ギャラリー

脱帽です。!
by よしあき・ギャラリー (2009-05-19 06:54) 

POP

こんばんは。

素晴らしいです!!

今もって、パースが、めちゃくちゃ、
才能ない!と言われつつも描いております(^^ゞ

by POP (2009-05-19 19:04) 

いろは

こんばんは^^
素晴らしいです!
じっくりとお描きになったのが伝わってきます。
屋根の細かい描写がなんとも心地良くて・・・♪
以前、世田谷に住んでいましたので、懐かしく拝見いたしました。
猫ちゃんの最中、頂いたことがあります。
by いろは (2009-05-19 19:40) 

masugi

本当に、写真よりも本質を掴んでいるという点でリアルですね!
by masugi (2009-05-19 20:43) 

浜松自宅カフェ

浜松にUターンする前は嫁さんの実家があるお隣の経堂に住んでいました。
懐かしい~♪
豪徳寺駅までは散歩コースでしたけど、豪徳寺は観たことなかったです。
こんなに立派なお寺さんだったのですね。
by 浜松自宅カフェ (2009-05-19 21:03) 

はじ坊

そうなんですよね、野外でスケッチする時はいろいろ苦労しますよね。
私は、イーゼルと椅子の高さがうまく合っていないのが原因だと思うのですが、絵を描いていて肩が凝ってしまうことがありました。
実物を目の前にして、その場の雰囲気の中で風景を描くのが一番なのでしょうが、作業性という点では、家に帰って室内でじっくり描くほうが能率的です。
e-g-gさんのように、野外で下書き、室内で着彩というパターンがベストだと思います。
でもやっぱり、W&Nの固形絵の具をかばんに入れて、その場でササッとスケッチというスタイルに憧れている私です。

by はじ坊 (2009-05-19 21:10) 

e-g-g

◎のりさん
感動していただけるのはたいへんに嬉しいですが、
ごく普通にご覧になってください。
とにかく、描くごとに新しい課題が出てきて、
まだまだこれからです。

◎Krauseさん
いつもいつも、ありがとうございます。
また、いろいろと描いていきますので
ご覧いただけましたら幸いです。

◎masaさん
立って描くのも少し疲れますけどね、
でも、体が自由に動くのでそれはメリットと思います。
描き始めた頃はスケッチ用の椅子が要るな、
と思ったんですけどね、結局まだ持ってません。

屋根の色と質感、けっこう気を使います。

◎HEIJIさん
お寺も神社も、つい描きたくなるんですけどね、
どちらも複雑で、、、
この日もスケッチの後に、
門の真下に行ってじっくりと観察しました。
で、いくら見てもフクザツ、、、
日本の伝統建築の勉強をすべきと思いましたね~

◎akiponnさん
このお寺は街中にある割には、なかなか立派ですよ。
仏殿や三重の塔もあって見ごたえがあります。
たしかに自転車向きのところですね

◎よしあき・ギャラリーさん
なかなか伺えなくてすみません、
またご覧になってください。

◎POPさん
コメント、ありがとうございます。
パースは合っていれば、確かに絵もきちっとしますね、
でも、あまりその呪縛に捕らわれると、
なんていうんでしょうかね、生きた線も描けなくなる、、、
難しいところですね。

◎いろはさん
ほんとうは水彩らしくササッと描きたいのですが、
どういうわけか、じっくり描くスタイルになってます。
猫ちゃんの最中ですか、知りませんでした。
また行くつもりですので、こんどはチェックしてみましょう。

◎masugiさん
いやぁ、本質を掴んでいるかどうかは、、、
ともかく、目で見た対象を頭と手で翻訳し、
それをまた目で確認し、また手に戻る、
そのプロセスがすごく楽しいですね。
その作業は形こそ違え写真にもあると思います。

◎浜松自宅カフェさん
豪徳寺は、都内ではかなり立派なほうではないでしょうか、
境内も手入れが行き届いていて、
なかなか気持ちのよい場所です。

◎はじ坊さん
私もこの日、肩と腕が突然に痛くなりました。
描く姿勢って難しいですね。

その場の印象を大事にして描く良さと、
少し間をおいてイメージを整理して描く、
モチーフにもよりますが、どちらもあるのではないでしょうか?

W&Nの絵の具をササッと、格好よいですね~

by e-g-g (2009-05-19 23:57) 

こぎん

わぁ~~っ! これは素晴らしいです。
山門の木の質感がたまらなくいい感じ~♡です。
豪徳寺の絵はがきにしても売れます!
by こぎん (2009-05-20 00:40) 

井上酒店

随分とご無沙汰しちゃいました。これはなかなかの力作ではないですか。非常に臨場感もあり、迫力ある山門になっていますね。素晴らしいです。
by 井上酒店 (2009-05-22 10:15) 

e-g-g

◎こぎんさん
木の肌は描いていて楽しいですよ。
でも、ツルンとなったり、木っぽくなくなったり、
苦労はそれなりに、、、
猫も描いてセットで絵はがき、良いかもしれませんね。

by e-g-g (2009-05-22 16:44) 

e-g-g

◎井上酒店さん
最近、なかなかブログを開く時間が無くて、
こちらこそご無沙汰です。

絵のほう、臨場感を感じていただけたら嬉しいです。
その一語に絵を描くことの醍醐味というか楽しさの
多くが詰まってますからね。

by e-g-g (2009-05-22 16:47) 

mimimomo

こんにちは^^
全体が素晴らしいのは言うまでもないですが、
屋根は目が釘づけ・・・底からしばし動きません。
こんな素晴らしい絵を見せていただくと、豪徳寺も株を上げますね~
by mimimomo (2009-05-22 18:33) 

ハイマン

素晴らしいです!!!
絵が描ける方憧れますよ!!!
by ハイマン (2009-05-23 07:19) 

春分

近所に寺が移ってきて銅葺きの立派なお堂ができました。
最初の金ぴかからすぐに緑青色になるのかと思えば黒くつやを失って
暫くそんな様子です。この色は簡単には出ないのですね。
そんなことを思い出しながら見せて頂きました。
by 春分 (2009-05-24 14:28) 

フェイリン

素敵~!
落ち着く絵で非常にリラックスできますね。
by フェイリン (2009-05-25 15:50) 

e-g-g

◎mimimomoさん
コメント、ありがとうございます。
屋根ですけど、これがなかなか息が抜けません。
とにかく油断すると形がガタガタになりますから、
ともかく、描き上げるとホッとします。
これが描く身の本音です、、、

◎ハイマンさん
絵も写真も、完成に至るまでのプロセスが面白いですね。
描いてみると、いろいろと楽しいですよ。

◎春分さん
時の経過が作り出す質感や色合い、
やっぱり魅力がありますね。
その深みまで描けるとよいのですが。

◎フェイリンさん
リラックスしていただけましたか。
ご覧になる方々に、
そういった気分・感覚を、
感じていただければ幸いです。

by e-g-g (2009-05-25 21:23) 

扶侶夢舎

瓦も素敵ですが、屋根の内側を渡っている古びた力強い材木が味ありますね。
水彩でここまで表現するには根気と確かな技術がいりますねえ。
by 扶侶夢舎 (2009-05-26 03:40) 

gillman

いつも雰囲気があっていい絵だなぁ。こんな写真が撮れたらなぁと思いますが…

by gillman (2009-05-30 09:01) 

e-g-g

◎扶侶夢舎さん
屋根の内側は、まず良く見ることですね、
いちおうの構造が頭に入ればオーケーですが、
それが分かるまでは、現地でもやはり我慢ですね。

by e-g-g (2009-05-31 15:50) 

e-g-g

◎gillmanさん
描いた後に、心覚えのため写真も撮っておきますが、
陽の光を受けてもっとコントラストがきつくなります。
そのコントラストを弱めながら、部分部分の色は失わないよう、
体内露出計を調節することになります。

by e-g-g (2009-05-31 15:56) 

デザイン屋

しばしご無沙汰し、失礼いたしました。
by デザイン屋 (2009-06-05 10:18) 

murasawa

立ったまま描くことが多いのですね~
街中でスケッチをしている方は
座ってる方の方が多いですかね?
by murasawa (2009-06-08 14:16) 

e-g-g

◎デザイン屋さん
ご訪問、ありがとうございます。
体調のほうはいかがですか?
お元気でお過ごしください。

◎murasawaさん
半日、一日とかけて描くとなると、
やっぱり立ったままではしんどいでしょうね~

遠景では気になりませんが、
立つか座るかで変わってくるアングルの発見も
面白いですね。

by e-g-g (2009-06-08 14:57) 

ガマさん

こんにちは
さすがにデザイン屋さんですねー
パースが精巧で屋根の勾配曲線が見事です
屋根の銅版が青くさびている感じ良いですね。
by ガマさん (2009-06-16 11:02) 

e-g-g

◎ガマさん
こういう対象を見かけると、つい描いてみたくなるのですね~
めんどくさいな!という気持ちと、
ならば尚更描いてみるか、と。

描き込み過ぎないこと、これが今後の課題です。

by e-g-g (2009-06-17 17:27) 

achami

まさしく、この門を通って、招き猫と桜に逢いに行きました!
枝垂れ桜は、2本のみでしたが、とても美しかったです。
by achami (2014-04-15 00:31) 

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