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Nikeの広告 [日々の記録]

 渋谷で見かけたNike の屋外広告。
キャッチフレーズは“帰宅部は、家に帰るわけじゃない。”このコピーはともかくとして(上手くはないナァ)写真のBMX少年が飛び越えているのは、たぶんクルマやバイクの進入止めの柵だろう。遊歩道や川沿いの歩行者用道路によくあるものだ。その柵を軽々?とこえてしまう。BMXに乗ったことがなくても、その感覚はきっと楽しいものと想像がつく。バーを飛び越え、うまく着地できたときの快感もあるだろう。が、、、


 この写真の柵が、歩行者と車輌を分けるためのものであることを前提にした話だが、あの柵の内側はいろんな人々が歩く。以前、目黒川沿いの遊歩道で柵をすり抜け猛スピードで走ってきた自転車が、若い母親の押すベビーカーに衝突したのを見たことがある。幸い大事には至らなかったが、そのときの母親の驚きと怒りの声は、至極真っ当なものだ。ほかにも脚の弱った高齢者、車椅子を使う人、幼児、みんな柵に守られて安心していられるのだ。
 当然ながら、柵は人を車輌から守るためにある。それを、楽しいからといって、かっこうの遊び道具にするのもいただけないが、さらにそれを広告の素材にするのは、いったいどういう気なのだろう?帰宅部クンたちもなめられたものだ。

 楽しい遊びを批判する気はない。実際、BMXにはフリースタイルの競技もあり、けっこう奥の深いものだ。しかし、今回のこの広告はそれなりのメーカーが伝えるべきテーマだろうか?ナイキは4月にも同じ渋谷の屋外広告で物議をかもしたことがある。このときはブレーキの無い競技用の自転車が登場。コピーは“ブレーキなし 問題なし”。
この話については斎藤純さんのブログに詳しい。
http://rainyman.cocolog-nifty.com/kumo/2007/04/post_baf9.html

 行儀の良い若者のあるべき姿を押しつけられるのはまっぴらゴメンだ。しかし、近視眼的お手軽なアンチ・ルールも良くない、そこにはアンチ・ルールから生まれるかもしれない改革の芽もない。Nike は、もう少し大人の企業ではないのか?


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のすけの母

心ない自転車運転者によって、自転車のマナー悪化が叫ばれていますね。
実際、歩道でのスピードの出し過ぎ、夜間の無灯など、問題は少なくありません。
ただ、それはそれとして、この広告の遊び心は、私は好きです。
Nikeに多いのですが、私が大好きなサッカーの広告も、こういう遊び心が多く、楽しんでいます。
町並みのあらゆるものをかわしてドリブルをする、
そう、与えられた環境でしか遊べないなんて情けない、
今あるもので、なんでも遊べてしまう、
そんなメッセージがこめられていると思っています。
でも、eguchiさんの仰ることも至極もっともで、
過ぎたるは及ばざるが如しでして、
それに、最近の世の中は、自分の頭で考えない御仁が多く、
広告にあったから、やっていいと思ったなんて、堂々とぬかす者も現れるやもしれません。
一人一人が責任を持って自分の頭で考えられれば、この広告はNice!と思うのですが……。

えらく、長々と失礼致しました。
by のすけの母 (2007-05-23 15:06) 

e-g-g

◎のすけの母さん こんにちは
ドリブルの、あのTV-CFですね。あれは、イイですよ!シャープな映像、歯切れの良いリズムとテンポ、ユニークな秀作です。それにひき替え、採りあげた広告のセンスの無さはいったいどうして?と、思うのですね。クリエイティブの質が違いすぎるのです。どうせ作るなら、もっと洒落た、ときには時代風刺も感じさせる、そんな広告を見せて欲しいと思うんです。そういったクリエイティブの積み重ねがNikeのブランドイメージを高めていく!はずなのに、ちょっとつくりが雑だな、とこう思うんですね。

 そんなことは、とっくに承知。ゼ〜ンブワカッテやってるんですよ、と、この広告作りの関係者は言うでしょうね。
by e-g-g (2007-05-23 16:05) 

東雲

こんばんは。
eguchiさんの記事、そして のすけの母さんのコメント
「うんうん、そうそう・・・」と頷きながら読ませて頂きました。
今の世の中“自分本位”や“安易”が多過ぎると思います。
そして、自分の頭で考える人が なんて少ないんだろうと
毎日の様に感じています。
うちの娘も自転車での帰宅途中に 横道からいきなり
飛び出して来た高校生の自転車に当て逃げされて
足を引きずって泣きながら帰って来た事がありました。
結局 腰と頚椎捻挫で数週間通院するはめになったのですが・・・。
何が良くて 何がイケナイのか、人としての最低限のルールを
きちんと理解して行動している人は今のこの国に 
一体どれくらいいるのでしょうか・・・。

スミマセン!
私も ついつい 力が入ってしまいました^^;
by 東雲 (2007-05-23 20:27) 

mio

若かりし頃、縁石の上を自転車で落ちないように走ったり、低速でのコントロールを鍛えるために人込みの中をわざわざ降りないで走ったりしていました
帰宅部ではなかったですが・・・
Nikeとしては、規制に縛られない自由さ、アクティブなイメージを表現したのかもしれませんが、もう1つ、回りへの配慮に欠けている広告ですね
これで、また話題になれば注目を集めるとでも思っているのなら、それは三流タブロイド紙と変わりませんね
by mio (2007-05-23 21:36) 

帰宅部は、家に帰らず麻雀でしょう・・・って、ずれてますね、すいません。 私が思うに、ナイキは世界的な大企業ですが、行儀のよい「大人の」会社を目指していないのでしょうね。おそらく意図的に今回のような型破りな?広告を出していると思います。たとえ批判が起こっても、それをマイナスとはとらえないでしょう。 商売の仕方はいろいろありますが、若者を間違った方向に導く行いは、やはり控えるべきだと思います。
by (2007-05-23 23:43) 

umi_umi

このNikeの広告、わざと?と言うか、最初からこんな風に作ろうと思って
作ったんですよね・・・。
うーん、ちょっと考えさせられます。
歩道は、歩行者が安全に通れるはずの道、ですよね・・・。

こちらも自転車危ないです。特に、学生さん。
後ろも確認しないでいきなり道路横断したり、ってことがザラ。
車にひかれても文句言えないと思うんだけど・・・
当然、その場合は車が悪くなっちゃう。

うちの子供にも日頃からよく言ってるつもりなんだけど。
どうかな(`ω´;)
by umi_umi (2007-05-24 10:42) 

e-g-g

◎みなさま おはようございます

この広告の目的が
・話題喚起をねらった
・だから敢えて完成度を低くした
ものかもしれないということは充分に有り得るわけで、その点はもちろん考慮に入れています。広告には、わざとバッドニュースを採りあげたり、もう様々な手法がありますね。で、この Nike ですが、どうにもそういったコミュニケーションのキレが感じられない。これは、見る側の感度の問題もありますけど、やはり広告作りのクォリティの問題じゃないか、と思うのです。

◎東雲さん
ルール破りは人々の共感を得られてはじめて価値が生まれますね。共感を得られなければ、ただの「騒ぎ」です。自転車くらい、優しくスマートに乗りたいものです。

◎mioさん
つくりがイージーというか、ともかく洗練度が低いんですよね。素人っぽいつくりでウケを狙う場合は、もっと周到にやらないと。たぶん、社会とのコミュニケーションの取り方を間違えているのだと思います。
自転車の曲芸乗り?は歳をとっても楽しいですよ!失敗の確率が高くなりますけどね。

◎akiponさん
若者のマインドを持ち続ける、これがNikeの目指すイメージでしょうね。だから、いつも走り続ける。そのイメージはライバルメーカーよりほんの少し抜け出ていると思います。ただ、ビッグビジネスの場面(たとえばオリンピックなど)で生き残らなければならないという命題も抱えていますね。そういった企業のあり方を伝えるために、もっと広告を上手く使えばよいのに、と思います。あぁ、外野席で言うのはカンタン

◎海さん
最初から意図してこんなふうに作ったとしたら、下手すぎです。このくらい下手っぽく作らないと伝わらないだろうな、と考えていたとしたら、それは世間様を馬鹿にしてます。と、ワタシはオモウのです。
それにしても、どんどん悪者になってますね、自転車。気を付けましょ
by e-g-g (2007-05-24 12:23) 

風

だから私のようにひねくれた者からは・・・
『三毛よりも一本少ないNIKE(二毛)』って皮肉られるんです^m^

売り上げやブランドイメージに胡坐をかいた企業は大嫌いです。
(個人事業者のひがみです(^^ゞ )
by 風 (2007-05-24 12:50) 

響

ちょっと社会的考慮の欠落した広告ですね。
元気な遊びをイメージするなら色々アイデアはあっただろうに・・・。
by (2007-05-24 13:20) 

e-g-g

◎風さん
まぁ、そうひがまずに。。。でも、良く分かりますよ、なんていうんでしょうね〜 これは企業に限らないと思うんですけど、大きくなると、知らず知らずのうちに傲慢さというか、悪性腫瘍のようなものが付きますね。ある種の宿命かもしれません。オタガイ、ビッグになったときはキヲツケマショウ!

◎響さん
仲間内の感覚で広告をつくるのはかまわないんですが、いちおうパブリックなものですからね、いろいろと距離を考えないと。“NIKEもBMXもこんな若者も知らんが、こりゃ面白い!”そんなふうに作って欲しいですね。
by e-g-g (2007-05-24 19:01) 

anan

いろんな意見が出ていて、拝見して面白く感じました。

道徳とか社会性の前に、素人が見て、この広告、コピーも写真も、一つも良いとこないです。何が言いたいかは分かりますが。製作者より、こんなのを選んじゃったNIKE宣伝広告部担当者のセンスが悪い。どんなプレゼンでだまされちゃったのでしょうか?
by anan (2007-05-25 10:59) 

e-g-g

◎anan さん
広告って、そもそもは下世話なものなんですけど、でも、その下世話さをスマートに伝えてこそ届くというもの。そういったコミュニケーションの上手さは、日本にも昔からあったんですけどね。いまは、そのセンスも枯れてるな、と思います。こんど共同プレゼンテーションでもします?
by e-g-g (2007-05-25 13:57) 

e-g-g

◎ xml_xsl さん nice、ありがとうございます。
by e-g-g (2007-05-25 15:03) 

tak

ふむ...。
eguchiさんは、ナイキのこの広告表現のクォリティと、
ひいては企業姿勢について問題意識を持っておられる
わけですが、みなさんのコメントを読んでいると、
歩道に自転車が暴走するのはよくない!と反応されて
いらっしゃる方が多いです。

書き手の意図と読み手の理解に、みごとなズレがありますねー。
(^^;

私も記事を書いていて思うんですが、みんな、思ったほど
ちゃんと記事の内容を読んでないんですよね。

で、記事のテーマであるナイキの広告表現ですが、
eguchiさんのおっしゃるとおり、たしかに完成度が低いです。
が、ナイキという会社は、陸上のアディダスとか
サッカーのプーマのような老舗の名門企業ではありません。
だから、つねにやんちゃなイメージで目立たないといけない、
という意識が強いのではないでしょうか。
by tak (2007-05-27 22:34) 

e-g-g

◎ tak さん
ズレといえばズレですけど、暴走自転車への関心が高いということでもありますね。
記事内容をキチッと伝えるのはたいへんですね。とくにある種の問題提起や提案性を持ったものは、思いもかけないような反応があったり。でも、そうやってひとつのメッセージがいろんな方向から読まれる、読まれてしまうというのも、それはそれで興味深いこと。コミュニケーションの難しさと面白さを感じますね。

で、ナイキの広告表現。やんちゃなイメージを強調するのはいいんですけど、もうすこし格好良くないと、とワタシは思うのです。この広告を見て、妙な例えかもしれませんが、ブログの記事のひとつのような印象を受けました。いまは、それがいちばん格好良いのかも、と一瞬考えてしまいましたけどね。
by e-g-g (2007-05-28 00:03) 

mamire

ブランド品には、まったく興味がなく、アディタスもナイキも気に入ったら買うだけですが、この広告を見たら、ナイキのロゴを消したくなりました。
ちょっと、がっかり。

とてもやんちゃなイメージなんてわきませんね。
その感覚は、年のせいなのかもしれないけれど、多くのヒトが目にするものは、優しさをかんじられるものであった欲しいなぁ。
広告の意図するものを、Nikeに聞いてみたいものです。
by mamire (2007-05-29 20:39) 

e-g-g

◎ m a m i r e さん
私も気がついたらブランド品だった、ということがあります。たしかに安心できるクォリティのものもありますから。
老若男女を問わず、すべてに人にイメージを伝えることなど、広告には所詮無理なことでです。
ただその上で、普遍はしっかりと抑えてほしいと思います。
世代、文化、人種、その他諸々の「違う世界」になんか伝わらなくても、自分たちのうちで盛り上がればいいさ、というだけでは、ちょっと寂しいな、と。
by e-g-g (2007-05-29 23:17) 

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