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“自分の感受性くらい ” [思考のあしあと]

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

 ご存知の方も多いと思うが、茨木のり子さんの“自分の感受性くらい”という詩の最後の6行。世の中の“様々”に目を奪われ、あちらへフラフラこちらへフラフラ、さてさてこのままで良いのだろうか?と自問するとき、心に浮かぶ詩。年頭は、とくに思いを強くする。

 本当は全文を載せたいが、もちろん著作権がある。そこで、一部だけにした。ただ、ネット上には幾つもの全文掲載がある。転載する人間に向かって“自分の感受性くらい 自分で守れ ”と茨木さんは言っているのかもしれない。

 詩集は『自分の感受性くらい』(花神社、1977年)。この詩集には、もうひとつ忘れることのできない“わたしが一番きれいだったとき”も含まれている。

◎茨木のり子さんは昨年の2月に亡くなられた。ご自身にとってはめずらしい恋の詩集が、この2月に出版されるという。


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共通テーマ:日記・雑感

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mio

あけましておめでとうございます
只今戻りました
この詩、こころに響きました
茨木のり子さん読んでみたいと思います
本年もよろしくお願い申し上げます
by mio (2007-01-03 22:35) 

ナンバーワンよりオンリーワンですね。
今の世の中長いものに巻かれやすいです(;-_-;)
むずかしいです(*_*)。。
by (2007-01-03 23:41) 

POP

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

詩とは短いセンテンスに如何に意味を込めるかもあるものだと思います。
最近は流れにまかせる生き様が多いと感じますが、
今の自分を振り返り、はたして、ときには流れに逆らう
力を見せたかと考えれば、疑問があります。
今年は、向かい風に逆らって歩く意志を持つこととします。
by POP (2007-01-03 23:52) 

Montego-Blue

こんばんは
色々と考えさせられる詩ですね。
この本読んでみたいと思います。アマゾンで購入してみますね。
by Montego-Blue (2007-01-04 00:00) 

mykie

こんばんは。
確固たる自分を持つことって難しいです。
不惑がそろそろちらつく年齢ですが、未だ迷ってばかりです。
by mykie (2007-01-04 03:12) 

のすけの母

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

こちらへは初めてコメントさせていただきますね。
掲載の茨木のり子さんの詩は、とてもいい詩ですね。
同じ女性ということで、新川和江さんの詩も好きです。
それから、ベルリンフィルのジルヴェスターコンサートは、
内田光子さんのモーツァルトがあるということで録画してあるのですが、
正月実家に帰ったりで、まだ見ておりません。
早く見てみたいと思っています。

私の方の「読んでいるブログ」に登録させていただきますね。
これからも(オートバイのことはわかりませんが)楽しみにしております。
by のすけの母 (2007-01-04 04:51) 

たいへー

私も、「ばかもの」の一人です。
今年もよろしくお願いします。
by たいへー (2007-01-04 13:36) 

e-g-g

コメントをいただいたみなさま
 新年早々、なんだか硬いなぁとは思いましたが、お読みいただきましてありがとうございます。
 私のブログはバイクの話の次に、突然モーツァルトになったり、とにかく首尾一貫してません。テーマをしっかりと絞って、来ていただいた方の期待を裏切らない、いまでもそういった方向に修整しようかな?と時々思います。ただ、バイクにも乗れば、孫とも遊び、それともちろん仕事もします。そんな、ごく普通の人間がごく普通に感じたことを載せてみようか、と今年もそう考えています。(ですので、感心の湧かない記事はどんどんすっ飛ばしてください。私もそうしてますので)
 “自分の感受性くらい”は折々に軟弱になる精神のつっかえ棒として、私の心に住んでいる詩です。もし、感心を持たれた方がなにかのきっかけで、お読みいただけるようにでもなれば幸いです。

さて、前置きが長くなりました。

◎mio さん
今年もどうぞよろしく。読むたびに“ハイっ!スミマセン!”とつい謝ってしまう自分ですが、でも、根本的にはものすごく優しい方の詩と思います。

◎月光さん
長いものは暖かいし楽ですし、、、とにかく“これは、巻かれている”と気づく感性が大事なのだと思います。

◎POPさん
こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします。
言葉、文章に込める意味の重さを、やはりしっかりと捉えたいと思います。ブログをやり始めてから、この思いは強いですね。消費するだけのセンテンスに終わらないよう気を付けたいと思います。でも、洒落っ気、ユーモアも失いたくないですね。。。

◎Montego-Blue さん
私はこの詩集を1982年に買いました。若いときに出会って良かったと思ってます。同じ茨木さんの“倚りかからず”も合わせてお買いになると良いと思います(Amazon風に)

◎mykie さん
確固たる自分を持つ、多分一生のテーマなのでしょうね。20代、30代、40代、、、その時々で悩みますからね。でも、悩むということは、そこに必然もあるわけで、悩まなくなったらオシマイかと思います。ワタシも、ず〜っと悩んでます

◎のすけの母さん
コメントをありがとうございます。新川和江さんも心に響きますね。日本の詩のお母さんのような、でも可愛くて。いつも詩ばかり読んでいるわけではありませんが、何というのでしょう、ときどき悪酔いした後の大田胃酸のような役割を果たしてくれています。
ジルヴェスターコンサートは是非ゆっくりとご覧になってください。きっと新しい発見があると思います。録画し損ねた第一楽章は再放送を期待します。
登録のこと、ありがとうございます。つまらない記事はすっ飛ばしてくださいマセ。私の方へも登録させていただきます。ただ最近は、のすけの母さんほど、読んでも聴いてもいませんので、話しについていけるかどうか、、、

◎たいへーさん
み〜んな「ばかもの」ですよ〜 人間って根本的に「ばかもの」と思います。
この一年も、よろしくお願いします。
by e-g-g (2007-01-04 14:10) 

kom

オートバイに乗ること、植物を育てることは一見全然違うことのようですけど、自分の中では同じライン上です。あと、釣りも。
まだ数ヶ月ですけれど、eggの記事には一貫したものを感じます。どこがどうとはうまく言えないんですけど。
ブログって自分の感受性を守るのがむずかしいかなと思ったりします。でも、「磨ける」ならいいな、なんて。
by kom (2007-01-04 21:16) 

響

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
こころに響く詩ですね。
続きを読んでみたくなりました。
by (2007-01-05 12:09) 

ポッチ

egg さん、あけましておめでとうございます。
すごい力を感じさせる詩ですね。背筋がピンとします。『自分の感受性くらい』、頭と心にしかとインプットしました。本屋で出会うのが楽しみです。
by ポッチ (2007-01-05 14:14) 

e-g-g

◎koma さん
私もまったく同感です。オートバイに乗ることも音楽を聴くことも、同じ一線上にあります。というより仕事もその他のすべても含めて同じ線上という気がします。この境目のない一連の対象の連なりが、いわゆるライフスタイルというものなのでしょう。
ブログは自分の感受性を守る、といいますか確認するのに絶好の場ですね。ですから koma さんの言われる「磨く」はすごく良く分かります。

◎響さん
是非、続きを読んでみてください。本にせよ音楽にせよ、あれがいい、これがいいと、とあまり人には薦めませんが、この詩は別格と思います。って、けっこう薦めてますね〜
ともかく、本年もよろしくお願いいたします。

◎ポッチさん 
背筋がほんとにピンとする詩です。というより、ワタシはゴメンナサイと謝ることの方が多いですが。ともかく、言葉、詩ってすごいなぁと思います。それにひきかえ、こうやってキーボードを叩いて出てくる言葉の力はいかばかりか、、、
どうぞ今年も、よろしくお願いいたします。
by e-g-g (2007-01-05 18:14) 

umi_umi

新年、あけましておめでとうございます(^_^)
『世の中の様々なものに目を奪われ・・・』
自分、昨年中は特にそうだったかもしれません。
周りのいろんなことに流されて、自分らしさを見失っていたかも。
今年はこの反省を糧にして、自分らしく!
良い年にしたいなと思っているところです。
今年も宜しくお願い致します(^_^)
by umi_umi (2007-01-06 09:18) 

e-g-g

◎海さん 今年もよろしくお願いいたします。
様々なものには、やはり目を奪われますよ。人間、たぶん死ぬまで変わらないでしょうね〜
でも、そんなキョロキョロからも、自分らしさは滲み出てくるものと思います。
今年が、海さんにとっても良い一年になりますように。
by e-g-g (2007-01-06 11:23) 

ヒロノミン

私もテレビなどで残酷なニュースを見る度に、「いやな時代になったものだな」なんて、いっちょまえにため息をついたりします。豊かな時代ゆえの頽廃?情報化社会の弊害?色々と自分で考えたりもしますが、結局は自分も「時代」に翻弄されているだけ・・・
人間が「生きていく」ことそのものは、古今東西変わらないはずなんですよね。
1977年の詩集なのに、心に響く詩ですね。
by ヒロノミン (2007-01-06 18:54) 

e-g-g

◎ヒロノミンV さん コメントをありがとうございます。
茨木さんは昭和の時代を真正面から見据えていた詩人と思います。この詩が作られたのは30年近くも昔ですけれど、「今という時代」も、もちろんその延長線上にあるわけですね。時代を捉える感受性はいつも敏感にしておきたいものですが、その渦中ではこれがいちばん難しいことでしょう。これは避けて通れない難題です。ですから時代が変わってもこの詩が響くのだと思います。
by e-g-g (2007-01-06 23:47) 

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