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円覚寺の紅葉-三 [水彩画とスケッチ]

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依然として去年の紅葉を描いている。
今回は、鎌倉の円覚寺大方丈庭園。
広い境内の中ほどより少し奥にあるこの場所は人気も高いようで、
いつも多くの人が紅葉を、方丈を、そして池を眺めている。
運良くカワセミの姿を間近に見られることもある。

この池は心という字をかたどっているところから
「心字池」と呼ばれている、とこれは後から知った。
そんなことを知らなくても、
この池とその奥に佇む大方丈、それと背後の林が作る空間、
その落ち着いた雰囲気はとても心地良く、
ごく自然に音楽が聞こえてくるような気がする。
ブラームスの室内楽やシューベルトのピアノソナタでも良い、
吹く風が戯れのように作りだす自然の旋律でも良いかもしれない。

この程良い空間感覚、
人々が歩みを止めてしばし庭園を眺めるのも、
分かるような気がする。

さて、二月も明日からは下旬、
いつもの年なら杉の花粉が気になるころなのに、
今年はいったいどうしたことか、まだまだ気分は冬。
ともかく大雪のためか寒さの感覚もなかなか緩まず、
そろそろ「春」に取りかかろう、という気も起きない。

来月には高校の美術部OBの合同展がある。
どの絵を出品するか?迷うほどの枚数を描くはずだったけれど、
この一年の少作ぶりは我ながら呆れてしまう。
さて、あとひと月、追い込み、追い込み、、、

F6(41×32.5cm)ホワイトワトソン・水彩

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コメント 26

takenoko

向かいの妙高池と、この庭は円覚寺の中でもきれいなところですね。
by takenoko (2014-02-20 07:14) 

mimimomo

おはようございます^^
この絵を見ていると、秋の紅葉のころここに行って見たいと思いますよ^^
心落ち着く所のようですね。
高校時代の美術部OBの皆様と展覧会。良いですね~
皆様その道に進まれたのでしょうね。高校時代をふっと思い出しました。
by mimimomo (2014-02-20 08:52) 

e-g-g

◎takenokoさん
円覚寺の空間構成は窮屈な感じがせず心地良いのですが、
とくにこの池の周辺は空間の造形の妙を感じます。

◎mimimomoさん
>秋の紅葉のころ・・・
ご承知のようにピーク時の人出は凄いものです。
でも、見る価値はあるかと思います。

美術部OBですが、日曜画家が多いですね。
集まって話していると五十年近く昔の美術部の記憶が、
ふっと蘇ったりします。

by e-g-g (2014-02-21 19:37) 

旅爺さん

我家に庭で紅葉が見られる様にと30年ほど前に5㎝位のモミジを
各地から集めて植えたので、庭一面が黄葉で綺麗になりました。
でも木が大きくなって手入れが出来ないので半分に切ったら、
変な庭になっちゃいました。この先どうなる事やら。
by 旅爺さん (2014-02-22 06:04) 

cafelamama

輝くような池の映り込みが素敵ですね。
来週あたりから、少しずつ暖かくなるようです。
スギ花粉、今年は少ないようなのでホッとしています。

by cafelamama (2014-02-22 08:01) 

匁

綺麗ですね。
素晴らしいです。
秋が恋しくなりました。
by (2014-02-22 09:30) 

東雲

またまた素敵な紅葉!
水面に映り込んでいる様々な色が、とっても美しいですね。
ゆったりとした、静かな時間の流れが感じられます。
「心字池」と聞くと、太宰府天満宮しか思い浮かばなかったのですが、
全国には幾つかあるようですね。

杉花粉、こちらでは結構早い時期から飛び始めていて、
今はそのピークみたいです。
今日も明日も非常に多い、との予報でした。><
関東は少ないようで、羨ましいです。
by 東雲 (2014-02-22 10:54) 

JF

赤い紅葉が静かに明るくそこにあって いいですね~。
嫌味のない赤って難しいですよね。

暖かい光を感じますから、長調の曲を連想しました。
ブラームスの長調のピアノトリオ・・・
シューベルトのイ長調のピアノソナタ・・・(^^)

by JF (2014-02-23 06:18) 

e-g-g

◎旅爺さん
三十年の間に黄葉の様子も変かがあったのでしょうね、
手入れが大変でも、素敵なことと思います。

◎cafelamamaさん
池や水面の写り込みは、描く楽しみを堪能できます。
絵の具の濃さや水分の多少など、
コントロールは難しいですが、でも面白いですね。
今年もいよいよスギ花粉ですね〜
なんとか軽く済んでほしいものです。

◎匁さん
春夏秋冬それぞれの季節への恋しさの違い、
それが日本の四季の魅力なのでしょう。
この紅葉のシーンが、ずいぶんと昔のことのような気がします。

◎東雲さん
人はいつも「心」に目を向けそれを求め、
そして形にするのでしょうね。
でも、心字池についてはまったく無知だったワタクシは、
「太宰府天満宮」を教えていただかなければ、
一生、知らずに過ごしたかもしれません。

杉の花粉、こちらではまだ少ないようですが、
確実に鼻の奥をくすぐっていますよ。
一昨日に耳鼻科に行きました。なにはともあれ予防、と。

◎JFさん
紅葉の色は難しいです。
目に映る輝きはなかなか描けません。

ブラームスのピアノトリオとシューベルトのイ長調、
さてどちらでしょうね〜
ブラームス(たぶんop.8ですね?)も良いですが、
今日の気分は、シューベルトの13番のほうでしょうか。
絵と音楽の聯想、気持ちが弾みますね。

by e-g-g (2014-02-23 16:53) 

yumi

あまりにも素敵なのでついついコメントしたくなりました。
日差しを受けた下草と紅葉が素敵です!!それを引き立てている暗い緑の色や丁寧に描かれた建物も良いですね。水辺もあってとても贅沢な景色ですね。
by yumi (2014-02-23 22:23) 

よしあき・ギャラリー

日差しを真っ向から受けた紅葉を横からの描写ですね。
貴兄の絵に対する真摯な取り組みにいつも心を打たれます。
奥の建物幾何学的表現が絵全体を引き締めているように感じられました。
by よしあき・ギャラリー (2014-02-24 06:54) 

e-g-g

◎yumiさん
わざわざのコメント、ありがとうございます。
この景色、たしかに贅沢です。
見ているだけでお腹が一杯になりそうです。
さて絵のほうですが、
その贅沢な色や形をしっかり描こうとしすぎたかもしれません。
もう少し空間のヌケを出せればなぁ、と思います。

◎よしあき・ギャラリーさん
この絵は思いのほか手間取りました。
もっと手際よく描ければ良いのですが、
描くほどに難しくなる紅葉です。
建物は描く楽しさを味わえますね、
そのぶん描き過ぎにもなりそうですが、、、

by e-g-g (2014-02-24 14:57) 

akipon

自然界には補色関係の色合いが多いと思いますが
それを絵の具で表現するのは難しい気がします。
ですが、見事に表現されていて美しいですね!
by akipon (2014-02-24 18:30) 

cocoa051

ご訪問くださりありがとうございます。
ステキな水彩画ですね。
by cocoa051 (2014-02-25 18:59) 

glennmie

わぁ~、綺麗ですね!

幼稚園の頃まで雪ノ下というところに住んでいました。
この場所に入った記憶はないのですが何故か覚えています。
鎌倉は住んでいる人の「気」がとても優雅なところだったと記憶しています。
by glennmie (2014-02-26 04:11) 

mamii

いや、本当に写真のよう・・・綺麗に描きましたね。
by mamii (2014-02-26 17:07) 

タックン

禅寺の落ち着いた佇まいの中で
落葉前の 一瞬の華やかさが
水にゆらゆらと揺れて
どこか明るい寂寥感を感じます。
by タックン (2014-02-27 21:26) 

masa

紅葉の連作拝見しました。
表現が違い、どれも素敵ですね。
こちらは水面がキラキラしていて
いつまででも見ていたい場所、とっても落ち着きます。
そしてそして。。追い込み!頑張ってくださいね☆
by masa (2014-02-27 22:20) 

e-g-g

◎akiponさん
補色の関係、いろいろありますね、
紅葉や黄葉はそれが際立つ典型ですね。
一方でコントラストの弱い近似色相関係の
微妙な違いにも目を向けたいものです。

◎cocoa051さん
コメントを頂きまして、ありがとうございます。
ときおりの更新ですが、またご笑覧ください。

◎Glennmieさん
雪ノ下、亡くなられた吉田秀和さんも住んでいましたね。
由比ガ浜や大町、鎌倉には友人が何人か住んでいます。
その彼女・彼らの「気」はともかく、
「街の気」はたしかにありますね。

◎mamiiさん
いつもありがとうございます。
紅葉の絵は、まだ続きそうですが、
またご覧いただければ幸いです。

◎タックンさん
左手の骨折の快復具合はいかがですか?
くれぐれもお気を付けください。

>どこか明るい寂寥感・・・
描いた当人も何かを感じていながら、
うまく言葉、いや絵になっていませんでした。
そのとおりかもしれません。
ありがとうございました。

◎masaさん
紅葉ばかり何枚も、ちょっと芸が無いですね〜
でも、目を引く色というのは、
つい筆を持ちたくなるのです、お許しあれ。
masaさんの新しいモノたちも楽しみにしてますよ。

by e-g-g (2014-02-28 15:23) 

anan

光を浸透し、また反射する紅葉の色が良く表現されています。
秋の斜めの光線、「どこから入り、どこに反射し」が、
よく分かります。お上手!!!
by anan (2014-02-28 16:57) 

e-g-g

◎ananさん
ピンポ〜ン、仰るとおりです。
紅葉はつい「色」に気を取られてしまうのです。
この絵では、その色もともかくとして、
その場に注ぐ光の在処に注意しました。
描き終わってみると、もっと思い切れば良かった、
とは思いますけどね。
by e-g-g (2014-02-28 18:59) 

KAZUYA

とっても素敵な一枚ですね(^-^)
光がとても印象に残りました☆
by KAZUYA (2014-03-04 11:19) 

moz

心字池、四季折々の姿を見せてくれて、とても素敵な所ですね。
じぶんも円覚寺に行くと必ず写真を撮ってくるところです。でも、見たような感じにはなかなか切り取って来れません。
作品、いいです。素敵です。澄んだ光が、右からは行って来て、すごく透明感があふれていますよね。池に映っている建物も光にあふれていていいな。
こんな風に写真も取れたらよいのですが・・・ ^^;
ブラームスかシューベルトが合いますね。それに、モーツアルトも良いかもしれません。
今月は作品展なんですね。成功をお祈りします ^^
by moz (2014-03-11 06:16) 

e-g-g

◎KAZUYAさん
コメント、ありがとうございます。
ほんとうは、光の印象をもっと的確に描きたいのですが。

◎mozさん
作品展の準備などなどバタバタしていまして、
mozさんのブログへもなかなかお邪魔できず、日々が過ぎてます。

写真でしか表せないものと、
写真では見えないもの、その両方がありますね。
肉眼を通して感じ取る何か、それを大事にしたいですね、
それにしても技術が必要です。

ちょっと落ち着かない日々ですが、
モーツァルト、久しぶりに聴いてみましょうか。

by e-g-g (2014-03-11 19:27) 

COLE

e-g-gさんの絵の世界はとてもお気に入りです
by COLE (2014-03-16 22:08) 

e-g-g

◎COLEさん
いつもありがとうございます。
描いている当人は、いつも不満が残るのですよ。
で、次こそは、、、となるわけですが。
by e-g-g (2014-03-19 18:32) 

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