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四十年ひと昔。 [日々の記録]

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撮ったのは1976年頃(と思う)、場所はハワイ・マウイ島のラハイナ(これは確か)、沖に浮かぶのはラナイ島(たぶん確か)、カメラはニコマートFTN(と思う。自前のNikon F Photomic FTNは肝心のTTL露出計が頼りなく、プロカメラマン向け機材の卸からレンタルしたもの)、フィルムは当時人気のKodachrome II(だったと思う、いやEktachromeか?記憶が怪しい)。こんな写真(プリント)が書棚から久しぶりに広辞苑を引っぱり出していたら、何の前触れもなく出てきた。40年以上も昔のプリントは褪色のため当時の色そのままでは、もちろんない。オリジナルのリバーサルフィルムを探せば、少しは元の色あいを思い出すかもしれない。

当時(1970年代半ば)、とある旅行会社の広告制作のためハワイロケをした際のスナップである。目的の写真はもちろん本職のカメラマンが撮る。私はアートディレクターとして、ああだこうだと勝手な注文を付けながら、傍らでときおりこんなスナップを撮っていた。仕事はプロに任せて気楽に撮るから、それは楽しかった、なんとも無責任な話しである。不思議なもので、右下に写っている男性の顔立ちは今でも良く覚えている。ちょっとフランク・ショーター(ミュンヘンオリンピック、マラソンの金メダリスト)似のハンサムだった。たぶん20代後半に見えた彼は何歳になったのだろう?元気だろうか?もちろん私も歳をとった。

モロカイ島を除いてハワイの島々は何度となく訪れた、少し飽きるほど。遊園地のようなワイキキにはさほど魅力も感じなかったが、オアフ島であればノースショア、それからハワイ島のヒロは気に入った。日本でもリゾートという言葉がようやく使われ始めたころで、マウイ島のシェラトン(だったかな?)などのホテルを中心に見事に(人工的に)作られたResortは、あまりの清潔さに居心地が良いのか悪いのか、なんとも複雑な印象を持った。

そんなハワイも、もう何十年も行っていない。ラハイナの街は当時と変わったのだろうか、いや雰囲気はそのままなのだろうか、ちょっと試し見したい気もする。それにあんなに訪れていたのに実は一度もハワイの海に入っていないし。

さてこの写真、オリジナルはもちろんリバーサルフィルム。マウントする前のスリーブ状態のポジをライトビュアーの上にサッと置いて、瞬時に、またある時はじっくりと◎ポジを見つける作業、これは楽しかった。昨今のPC上での“閲覧”とはひと味もふた味も違う感覚、もう戻ってこない。いや、まだ手元にフィルムカメラはあるわけでポジフィルムを使えば、またあの感覚は戻ってくるかもしれない、いや、そんなものはとっくに何処かへ置いてきてしまった気もする。
家中をしつこく探せば、こんなポジフィルムやプリントが何処かから出てくるだろう。おりをみてまた探そう。いやいやその前に、壊れてしまったデジタル一眼の後継機を探さなければならない、厄介だ。
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