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鎌倉の海と“Becom Ocean” [日々の記録]

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日曜日、ペダルを漕いで海辺の公園へ。
今どきにしては珍しい乾いた空気が気持ち良い。

場所は逗子マリーナ横の飯島公園、50歩も歩けば鎌倉。
そこについ最近サイクルステーションが出来た。
そのベンチの屋根が陽差しを遮ってくれる。
夏にはありがたい。

目の前には鎌倉の海越しに、由比ガ浜や材木座が見える。
ときおり風に乗って浜辺の賑わいも聞こえる(気がする)。
湖のように穏やかな海には、SUPがミズスマシのように浮かぶ。
ただ、水上バイクの爆音はちょっと気になるなぁ。

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そんな海を眺めながら“Becom Ocean”を聴く。
作曲はジョン・ルーサー・アダムズ、初演は2013年シアトル。
要するにばりばりの現代曲だ。

海と音楽といえば、
反射的にドビュッシーの「海」を思い浮かべる。
飜って、この作品には「いちばん新しい海はこれだ!」、
素直にそう納得してしまうエネルギーが溢れている。

深い海の巨大な水圧を感じさせる重低音と、
合間に見え隠れ、いや聞こえ隠れする水中の微かな波動。
切れ目無く演奏される42分は、いわば深海へのひとときのトリップ。

この日のような静かな鎌倉の海とは、ミスマッチかもしれない。
でも、その目の前の海も遙か彼方は大海に繋がっている。
ときに台風でも来れば、何千マイルをも越えて大きなうねりがやってくる。
海辺はそんな生きた海を感じる入口なのだ。

作曲も指揮も演奏も、こんなに高度な表現が出来るのか、と驚くばかりだし、
なんといっても現代音楽だけあって、
気持ち良く心地良いサウンドが耳をくすぐるわけでもない。
でも、海や自然に潜んでいる力を、私たちはまだまだ表現し尽くしてはいない!
そんなふうに思わせてくれる音楽と思う。

こちらはYoutubeにアップされたもの。
映像と5.1サラウンドの組合せが望ましい、とのことだけど、
MP3に圧縮された音源でもそれなりに楽しめる。
できればしっかりとしたオーディオシステムで、
あるいは、ある程度のパフォーマンスを持ったイヤフォンでどうぞ。

ジョン・ルーサー・アダムズのサイト、ここでも聴けます。

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