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夏の絵日記 葉山・真名瀬漁港 [水彩画とスケッチ]

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初めのうちはボーッと眺めているだけの風景、
時が経つと、そのなかに光の道筋が少しずつ感じられる。
良い絵はそのあたりを的確に掴み取った結果なのだ。

見える風景のどこがいちばん明るいか?
また最も暗い部分はどこか?
まずはここを見分けるのが作業のはじまり。

ではあるけれど

空、海、船などなど、それらの色は光があって初めて目に届く。
ところが、その色の存在が明暗の判断の邪魔にもなる。
鮮やかな色(彩度の高い色)は明るく見えるけれど、
明るさ(明度)まで高いとは限らない。ときには鮮やかでも暗い色はある。
同じように濁って(再度の低い)一見暗く見えても実は明るい色もある。

色は厄介なのだ。

デジタルカメラや画像ソフトのように一瞬のうちに「モノクロ化」するモード、
これが生身の目にもあれば便利かもしれない。
もっとも、モノクロフィルムしか手に入らなかった時代は、
「色の助け」が無いから、明暗のバランスを掴むという点では
今よりも鍛えられたかもしれない。

などと他愛のないことを考えながら夏の絵日記を一枚。
場所は葉山、真名瀬漁港の釣り船。

『葉山・真名瀬漁港にて』
F6(31.5×42cm)水彩

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