鉛筆一本で紅葉を描けるか?鎌倉・妙本寺 [水彩画とスケッチ]
風は無く陽差しも穏やかな13日、
歩くべきか迷っていたら、いつも遅れるバスがちょうど来てしまった。
鎌倉へは歩ける距離、せっかくの“歩くチャンス”だったのに・・・
そして比企が谷の妙本寺に向かう。
“二天門脇の楓が見事に紅葉!”と、
この二日前のFacebook情報を頼りに行ったにも関わらず、
お目当ての楓はものの見事に葉が落ちていた。
たった二日でこうなってしまうのが、この季節なのだ!
と納得するのにしばしの時間がかかる。
まぁ、去年は最高の色を見させてもらったのだけど。
気を取り直して奥の祖師堂へ向かう、
といってもほんの数十歩で着いてしまう距離、
二天門からはたぶん50メートルも離れていない。
こちらの方は、ほぼ盛りの最後といった色合いである。
さて、この紅葉を鉛筆だけで描こう!
と、やや無謀な企みを抱きスケッチブックを取り出す。
が、後ろの祖師堂と楓の葉のコントラストはどうにか描けるが、
肝心の紅葉の様子は鉛筆の黒一色では如何ともしがたい。
そんなこんなで、“その場でスケッチ完成”は早々と諦めて、
覚えの写真を何枚か撮って終了。
描くという点では、なんとなく物足りなさも残ったけれど、
ま、こんな日もある。
帰宅後、思いついて色鉛筆で彩色してみる。
このスケッチを元に水彩画をあらたに描いても良いのだけれど、
その前に、ササッと色も付けてみよう、そう考えたのが甘かった。
実に面倒くさかった。
色鉛筆では描いても描いても、色の面がなかなか埋まらない、
広い面積もサッと塗ることの出来る水彩絵の具の楽さ加減を再認識する。
そのうえ、ある程度描いても、
あの紅葉の華やかさがなかなか現れてこない。
これでもか!と色を重ねるうちに画面はだんだんと濁りはじめる。
描くことに労を惜しんではならない、とは思いつつ、
いや、ちょっと疲労感の残る一枚。
『鎌倉・妙本寺の紅葉』
A4 CANSON SKETCH PAD 色鉛筆