逗子、秋日記。十月二十三日・岩殿寺 [日々の記録]
岩殿寺(がんでんじ)は逗子の久木(ひさぎ)にある。
創建は古く721年、花山法皇、後白河法皇も参詣したとされている。
まぁ、明治ですら大昔なのだから、
1300年も昔のことなど、考えるだけで目眩を覚える。
鎌倉や逗子には、谷戸の奥や山の上に建つお寺がいくつもある。
この岩殿寺も住宅街を抜けて山門に辿りつくと、
その先にけっこう急な石段が待っている。
十月も下旬というのにちょっと汗ばんでくるほどの段数。
が、あえいで登った高台から見下ろす眺めは、
遠くに海を望む遠近感といい高度感といい、なかなかに魅力的だ。
もちろん、眼下に広がる逗子の街を視界から消すことはできない。
でもニンゲンは想像する動物でもある。
無理を承知で街の気配を消し、千年の昔をイメージする。
まぁ、頼りない想像力ではあるけれど。
観音堂から降りる途中、日向ぼっこ中のカマキリを発見。
彼(あるいは彼女)は鎌倉時代にもこんなふうに陽を浴びていたのだろうか?
岩殿寺さんの山門までの石段の左手に、恩師の家があります。
作品作りに行き詰まったり、好調な時も、境内や石段の落ち葉を無心に掃き清めるのが日課と恩師が言っていたのを思い出します。境内は泉鏡花ゆかりの池もあったような記憶があります。いい修行寺ですよね。
春先山が霞み、桜が半島の重なる山に薄紅色に見える光景が好きです。
by SILENT (2016-10-25 13:00)
◎SILENTさん
SILENTさんにとっても縁のあるお寺さんなのですね。
泉鏡花が寄進した池、これからの季節は落ち葉で埋め尽くされそうです。
春霞の山々、良いですね〜 この様子を見たくて東京から移ったようなものです。
by e-g-g (2016-10-27 15:36)